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2022/02/27

冬に多いトラブルについて。

株式会社唐沢農機サービス 専務の唐沢です。

 

今回のブログはこの時期特有のトラブルについて書きたいと思います。

冬も終わりを告げて、そろそろ春に向け農業機械が動きだすシーズンになってきました。

農業機械の多くは冬は冬眠中で、使用していないかと思います。

久しぶりにエンジンをかけようと、トラブルになる事があります。


バッテリートラブル


 

この時期1番と言っていいほど多いトラブルがこのトラブルです。

キーを回してもセルモーターがゆっくり回って、エンジンがかからない。。。

もちろん、使用していない期間が長いとバッテリー内に充電が出来ず、自然放電によってバッテリー内部の電気が減っていることはあります。

しかし、冬の時期のバッテリーあがりはそれが原因では無いことがほとんどです。

バッテリーを充電することで、治ってしまう事がほとんどなのです。

そもそも、バッテリーの構造はご存知でしょうか?

バッテリーは、希硫酸と鉛による化学反応を利用して蓄電しています。

この科学反応は外気の気温によって反応率が大きく変わります。

気温が低いと鈍くなり、気温が上がると良くなります。

新品のバッテリーであっても、外気がマイナス20度になると50%、外気が0度だと20%ほどパフォーマンスが低下します。

車などのバッテリーは、寒冷地使用のバッテリーが元から採用されていて、それほど問題になりません。

ですから、この時期のバッテリーはそもそもパフォーマンスが引くのです。充電し強制的に科学反応をお越し解決するか、気温が上がるまで待ってみるか。。。

意外と春になると問題なく使用できてしまう事がほとんどです。


意外と知らない軽油が凍る!?


 

農業機械にはガソリンエンジンとディーゼルエンジンの2種類の構造のエンジンが採用されている事がほとんどですが、ディーゼルエンジンに使用する、軽油が凍ってしまうって知っていましたか?

軽油には、特1号、1号、2号、3号、特3号と5種類ほどあって、簡単にいうと、使用する地域の気候にあわせて使い分けしています。

  • 暖かい地域や夏場は特1号、1号。
  • 春や秋、本州の冬場などは2号、3号。
  • 北海道や山間部など冷え込みが厳しい地域には特3号。

また、本州の中部地方は、冬と夏に供給している軽油が異なる場合があるのです。

普段から、使用し給油する車、トラックなどは問題になりませんが、農業機械の場合は少し事情が違います。

夏に給油した、軽油をその冬まで使用する事があります。

それほど使用しない場合は、軽油の消耗もなく、給油しないまま冬を越す事はザラにあると思います。

結果、夏場に給油した軽油が凍ってしましい、ディーゼルエンジン内にうまく供給出来なくなってしまうのです。

対策は、簡単です。

冬場に購入した軽油を混ぜてしばらくエンジンを掛けておくことです。

そうする事により、凍ってしまう可能性を低くして上げるのです。

 

ちなみに、ガソリン(レギュラー)にも注意が必要です。

ガソリン(レギュラー)は凍ってしまうことはありませんが、劣化してしまいます。

劣化は、ガソリンの成分のひとつであるアルケンが、空気中の酸素と化学反応を起こし酸化することで起こります。アルケンが酸素に触れてギ酸や酢酸に変化することで

変色し、強烈な刺激臭も放つようになります。

この劣化も、春先のトラブルとして起こりやすい原因の一つです。

 

トラブルが起こる前に、事前に確認しておく事をオススメします。

 

農業機械のトラブルは唐沢農機サービスにおまかせください。

 

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