作業機付きトラクタの公道走行時の法令等について

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2024/12/27

皆様こんにちは。ノウキナビ事業部サービス担当の古越です。

2024年も残すところあと数日になって来ました。

今回は、ロータリーなどの作業機を装着したトラクターで農地から農地へ公道を通って移動する際に、注意しなければいけないことをお伝えしたいと思います。

① ライト関係の確認
農作業機を装着しても、灯火器類（前照灯、車幅灯、尾灯、制動灯、後退灯、方向指示器、後部反射器）が他の交通から確認できることが必要です。また、農作業機を装着した状態でトラクタの前方や後方から灯火器類の取付状態を確認しましょう。

(1) 灯火器類が見えない場合に必要な対応こと
所定の位置に灯火器類を別で灯火器を設置する必要があります。
単体で長さ4.7m以下、幅1.7m以下、高さ2.0m以下、かつ、最高速度15km/h以下のいわゆる特定小型特殊自動車である農耕トラクタの場合、車幅灯、尾灯、制動灯、後退灯については取付義務がないので、作業機を装着した場合でも設置の必要はありません（その場合でも、前照灯、方向指示器、後部反射器は取付義務があります）。

(2) 灯火器類が見える場合でも必要な対応
(A)灯火器類が確認できる場合でも、取付位置が最外側から40cmを超える場合は、農作業機の両端に反射器（前面白色、後面赤色）を設置する必要があります。
(B)保安上の制限を受けている自動車であることを示す標識を後面の見やすい位置に表示する必要があります。

② 車両幅の確認（幅1.7m、2.5m）

(1) トラクタ単体で、長さ4.7m以下、幅1.7m以下、高さ2.0m以下、かつ、最高速度15km/h以下の場合、作業機を装着した状態で、車両の幅が1.7mを超えていないか確認しましょう。幅が1.7mを超えている場合、
(A)農作業機の両端に反射器（前面白色、後面赤色）を設置する必要があります。
(B)機体左側にサイドミラーを設置する必要があります。
(C)保安上の制限を受けている自動車であることを示す標識を後面の見やすい位置に表示する必要があります。

(2) トラクタ単体の大きさを含め、作業機を装着した状態で幅が2.5mを超えていないか確認しましょう。幅が2.5mを超えている場合、
(A)道路管理者（国道：地方整備局、都道府県道：各都道府県、市町村道：各市町村）から、特殊車両通行許可を得る必要があります（農道は許可を得る必要はありません）。
(B)最外側が分かるよう、前面及び後面に外側表示板、反射器、灯火器を設置する必要があります。
(C)保安上の制限を受けている自動車であることを示す標識及び、幅を他の交通に示すための表示「全幅〇.〇〇メートル」を後面の見やすい位置に表示する必要があります。
(D)運転者席にも幅を表示する必要があります。

なお、トラクタ単体で、長さ4.7m以下、幅1.7m以下、高さ2.0m以下、かつ、最高速度15km/h以下の場合、作業機を装着した状態で、幅が2.5mを超える場合、と1.7mを超える場合と同様に、トラクタの左側にサイドミラーを設置する必要があります。

③安定性の確認

農作業機を装着することで農耕トラクタの安定性（傾斜角度）が変わるため、安定性の保安基準（30度又は35度）を満たせなくなる場合があります。安定性が確認されていない場合、
(A)安定性が確認されていない場合は、運行速度15km/h以下で走行する必要があります。
(B)保安上の制限を受けている自動車であることを示す標識及び、運行速度を他の交通に示すための表示「運行速度15キロメートル毎時以下」を後面の見やすい位置に表示する必要があります。
(C)運転者席にも制限速度を表示する必要があります。

安定性の確認方法
農耕トラクタと作業機の組合せによる安定性の確認結果については、（一社）日本農業機械工業会のホームページで公表しています。安定性が確認されたものについては、15km/h以下での走行制限はありません

④免許の確認
小型特殊免許・普通免許で運転が可能なものは、トラクタ単体又はトラクタに農作業機を装着した状態で、寸法が、長さ4.7m以下、幅1.7m以下、高さ2.0m以下（安全キャブや安全フレーム等が備えられている自動車で、当該装置を除いた部分の高さが2.0m以下のものにあっては、2.8m以下）、最高速度が15km/h以下の条件を全て満たす、いわゆる特定小型特殊自動車です。このため、農作業機を装着することにより、この寸法等を超える場合には、これまでどおり大型特殊免許（農耕作業用自動車限定の大型特殊免許でも可）が必要です。
なお、車検制度上ではこの寸法を超えても最高速度が35km/hを超えない限り大型特殊には該当しないため、車検は必要ありません。
まとめ
今回はトラクターを運転する上で注意が必要なことを紹介しました。
またよくあるのが、ロータリーの耕うん幅1.6ｍのロータリーで実際チェーンケースなどを含むとの作業機の幅が約1780ｍｍぐらいになってしまい1.7ｍを超えてしまうので大型特殊免許が必要になり、公道を走行する場合は注意が必要です。
気になる方は是非お問い合わせください。

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