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農家でもできる!農産物の輸出!!!
JAや市町村に頼らない輸出
2016年度の日本の農産物輸出額は7452億円です。2019年に1兆円を目標としているそうです。
しかし、そのほとんどがJAや市町村の支援により輸出しているのがほとんどです。
そうなると結局、農家さんに入って来るお金は今までとは変わりません。
ということでカラサワファームで「シャインマスカット」の輸出をしてみました!
1.仲間を見つける
まず始めに輸出は一人ではできません。
農産物を作って海外に運ぶには仲間が必要なのです。
輸送業者
農産物を運んでもらうことはもちろんですが、輸出にはフォワダーと呼ばれる貨物利用運送事業者が必要となります。
この後記しますが、貿易にかかる通関書類の作成などやっていただくことが沢山あり、必要不可欠です。
商社
輸出予定地で販売先が決まっている場合は必要ないかもしれませんが、商社を絡めておくことをおすすめします。
輸出予定先の市場分析・調査を行っていただくことはもちろんですが現地での販売額を決める際に非常に重要となります。
話合いによっては商社が農産物を全て購入してくれる場合もありますので現地で売れないリスクも回避できます。
現地ブローカー
結局、売り先が見つからないと商売は成り立ちません。
商社が現地と繋がりがある場合、商社が販売先を見つけてくれる可能性はあります。
しかし、現地のことは現地の人が一番知っています。
自社の強みを伝え競合の農産物が同じ売り場にあっても勝てる値決め・広告をしてくれます。
2.貿易に関する書類作成
基本的には輸送業者・商社・ブローカーが入っていれば書類を作成することはありませんが、その分もちろんコストもかかります。時間と「やってやろう!」という意欲のある方は自分でぜひトライしてみてください
貿易登録
次に説明しますが原産地証明書というものが貿易には必要になります。
その前に貿易登録と言うものをお近くの商工会議所で行う必要があります。
市町村によっては発行していない場合もありますので、お近くの商工会議所へ問い合わせて見てください。
貿易登録をしないと輸出に必要な原産地証明書が取得できません。
○貿易登録に必要な物は次のとおりです。
・印鑑証明書(法人名義で3ヶ月以内に発行された原本)
・登記事項全部証明書(履歴事項全部証明書)
・商工会員証
・商工会議所で指定された書類
*市町村によって、必要書類が異なる場合がありますので各商工会議所で問い合わせてください。
原産地証明書
貿易登録が終われば原産地証明書申請を行います。
貿易をする際に「これは〇〇県の〇〇市の物ですよー」という証明が必要になります。
それが原産地証明書です。
商社が買い取ってくれる際は商社が原産地証明を取得してくれますがそうで無い場合は農家自身で取得します。
○原産地証明書取得に必要なものは次のとおりです。
- ・原産地を証明する書類
- →防除歴や出荷先との契約書などで対応可能です。その際、収穫予定地の住所が明記されているものにしてください。
- ・INVOCE&PackingList
- →こちらはどんなものを輸出するのか、誰が誰に物を送るのかを見えるかするための書類です。
基本的には運送業者か商社が作成してくれます。輸出元が誰なのかによって、記入先が異なるので輸出仲間で話合うことが重要です。 - ・原産地証明書
- →実は原産地証明書は誰かが作ってくれるわけではありません。自分で作るのです。
原産地証明書の様式用紙を100枚1080円で購入しINVOCE&PackingListを照らし合わせて作成するのです。
ちなみにここでINVOCE&PackingListと内容が異なっていたりすると輸出できません。
商工会議所・運送業者と話合い抜かりのないよう進めましょう!
3.梱包確認
商工会議所で無事に原産地証明を取得したら、後は送るのみです。
収穫→梱包→発送日→港到着日→検疫日→目的国到着日程→現地検査→目的地発送・到着
上記がざっと輸出の流れとなります。
目的地到着日から逆算して収穫・梱包を行いましょう!
ちなみに「カラサワファーム」では発送してから約5日ほどかかりました。
梱包資材の確認
意外と大事な梱包資材の確認。
輸出が始まる前にどういう梱包だと農産物が悪くならないか・割れたりしないか確認しておきましょう。
もし少しでも不安な部分がありましたら梱包資材を調べてベストなものを選びましょう。
せっかく輸出できても物が破損や悪くなっていたら全て水の泡です。
まとめ
ここまで農家が主体となって輸出をする方法を説明しましたがいかがだったでしょうか。
一つの農家で輸出を完結することはほぼ不可能ですが、JAや市役所に任せっきりにせずとも輸出はできるのです。
現在、日本の人口は1億3千万人ですが2060年には9000万人で高齢化率は40%と言われています。
対して世界の人口は「35億!」
じゃなくて「73億人」です。
そして今後は112億人になる見込みです。
さらに世界の飢餓率は7億9500万人と言われており、世の中は食料不足です。
日本のレッドオーシャンに飛び込むより、世界のブルーオーシャンを探して見てもいいかもしれませんね!