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大手企業の農業参入について考える
こんにちは農業事業部の井上です。
この時期の農家さんは、仕事がおやすみの方も多いのではないでしょうか?
ハウスでイチゴを栽培している我々にとって今は、収穫・手入れの繰返しで、大忙しです。
レタス農家のように夏場がっつり働いて冬休むゆっくりするパターンと常に仕事があって定期的に休みがとれる施設園芸と
どちらがこれからの農業界にとってよいのだろうか?と思う今日この頃です。
そんなことを考えていたところ以下の記事を目にいたしました。
「AIでイチゴ栽培 NTT西日本が植物工場」
そこで今回ブログのテーマは「大手企業の農業参入について考える」です。
私の考えも含めて記事を書きたいと思います。
大手企業参入事例
1/29日にグーグルさんで「農業参入」と検索すると以下のような結果が出てきました。
特に気になるのは以下の記事です。
「農業にAI活用、三菱電機が本格参入 業界超え開発競争激化」
三菱電機!!かなり大手(*テレビなどで聞いたことがある企業を今回は大手としています)
今話題になっているAI技術を駆使しての農業参入のようですね。
「それ以外の作業工程など蓄積した情報やノウハウをAIが学習し、経験に頼らなくても最適な栽培が
実現できるようにしている。」という一文があるので今、色んな企業がこぞって参入しているプロ農家の感覚値・経験値を
AIに学習させて農業知識が少ない方でも、プロに近づけるようなシステムを作るといった感じに似ています。
ブルーオーシャンと思われていた農業業界がいつのまにかレッドオーシャンになりつつあるような気がいたします。
企業の農業参入数
かく言う弊社も農業参入企業なのですが農業参入数は農地を利用して農業経営を行う一般法人は
平成29年12月末現在で3,030法人。 (参照:農林水産省HP)
これは農業経営を実際している企業のことですので、三菱電機のように農業に関連するシステムの開発を行っている企業も
合わせればもっと多いのではないでしょうか?
ですが他のデータを見て見ますと、農林水産省によれば、2003 年から 2009 年までに農業参入した企業436社のうち
112社、約4分の1が撤退したというデータがあります。
かつては東芝、吉野家、大戸屋などが農業分野に参入していたんですね。
これからの農業参入について
日本政策金融公庫が2012年に、全国の農業参入企業向けにアンケート調査を実施していおり、回答した138社のうち、
黒字を確保した企業は全体の30%に止まる結果であったそうです。また、黒字化までの見込み期間が
4.0 年であるのに対し、実際に黒字化までに要した期間は4.9年と、計画と比較して黒字化するまでに
約1年長く時間を要しているという結果も出ています。
企業が参入する際は投資金額が大きいため回収して利益まで出すというのは難しいようです。
以上のことから私が考えるに、これからの農業参入は大きく2つに別れると思います。農業生産をして利益を出す企業と
農家と組んで農業関連のプロダクトを生み出す企業。
前者のメリットは農業生産ですので収穫して出荷するとお金になります。
(農業はJA、卸売市場などが買い取ってくれるため。)また施設園芸などを行うことで毎月お金が入るため、
季節によって仕事が左右される業種などには毎月あてにできる入金があるのは良いことでしょう。
ですがデメリットとして投資金額が大きく、天候に左右されるということが挙げられます。
収穫できなければ毎月売上を予測していても0になってしまいます。
売上が0ということは投資した金額が回収できませんので当然、潰れてしまします。太陽光利用型の植物工場などをした新規企業などは特に、計画よりも収量が取れなかった、思うような金額で買い取ってくれなかったなどの理由で撤退しているようです。
後者のメリットは投資金額を少なく済ませることができることです。システム開発などを行っている企業では自社の人工のみで済みますし、自社製品を試したい場合は農家さんにお願いして試験をさせていただけば無料で実験ができます。
デメリットとしては農家さんが高齢であるため、最新の技術の需要が少ないということです。農機などの最新の機能などには興味を持っていたりしますがパソコン・インターネットという言葉を目にしただけで拒絶する人も少なくありません。
今の若い人がどんどん中心になっていくのでIOTは当たり前のように使われるとは思いますが、農家数は確実に減るため
市場は大きくないように思います。
まとめ
今回は企業の農業参入について書いてきましたがいかがだったでしょうか?カラサワファームでは農業参入して
1年半が経とうとしております。実際にイチゴなどの農産物を栽培を行う他にインターネット部門・農機部門の知識を使ってノウハウを蓄積していっています。これから農業参入を検討している企業様にも役に立つことが沢山あることでしょう。
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