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2019/03/14

農家さん必見!農業用確定申告って青?白?どっちがお得?

こんにちは。唐沢農機サービスの久保田です。
今回は、今が旬!【確定申告】についてお話いたします。
農業も、もちろん「収入」が発生していますので、確定申告は必要です。
あくまでも、「新規に就農された方に役に立てたらいいな」や
「農業に興味を持って欲しいな」と言った目線で毎回ブログを書いております。
ですので、内容については「一般論」ですので、詳しいことは餅は餅屋。
税理士さんに相談してくださいね。


農業所得は事業所得に分類されます
所得には給与所得や事業所得、不動産所得など数多くの種類があります。
個人経営で農業を営む場合は事業所得に分類されますので、覚えておいてください。
(※雇われて働いている場合や手伝っているだけの場合には話が変わります。)
ちなみに、農業のプロとして講演会を開く場合は、雑所得扱いに入ります。
あくまでも、農作物を販売して得た収入は事業所得扱いであり、原則的には他の種類の所得は絡みません。
兼業農家であっても原則的に事業所得にしたほうがよいです。
一度だけ育てた野菜を売ってみたなど、継続的に稼ぐつもりがない時は雑所得扱いでも問題はありませんが、
基本的には事業所得にした方が、所得税の面で雑所得よりも有利になる可能性もあります。


確定申告には白色申告と青色申告の2種類
確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2種類が存在しております。

青色申告
青色申告(あおいろしんこく)とは、複式簿記の手法に基づいて帳簿を記載し、
その記帳から正しい所得や所得税及び法人税を計算して申告すること。
白色申告
白色申告(しろいろしんこく)とは、比較的に簡易で事務負担が軽い方法で経理処理を行い、
その記帳に基づき所得税及び法人税を計算して申告することです。


【白色申告】
簡単かつ手軽な方法で確定申告がしたいということであれば、白色申告が向いています。
農業所得の白色申告で必要な情報は、
収入に関することと必要経費に関することです。
まず収入の記載方法や、農産物の収穫に関しての情報は、農産物の種類と収穫した日、その数量に関する情報を記載します。
また、売上や家事消費に関する情報は売上金額と取引した日、取引相手の記載も必要です。
掛売上の取引を行っている場合は、
納品書控を保存しているなら未入金の間の取引についての記載の省略が可能となっています。
なお、必要経費に関する項目や農作物の収穫価格には、収入時と同様です。
農産物の種類と収穫した年月日、そして数量を記載してください。
農産物以外の費用は取引年月日と金額、支払い先、そして経費が発生した事由について記入しましょう。
具体的には小作料や減価償却費、雇人費がこちらに該当します。
収入と必要経費のいずれも、米や麦などの穀物以外の農産物に関しては、収穫に関する情報は記載の省略が可能です。
慣れていないと難しく聞こえるかもしれませんが、収入や取引に関係してくる情報を記載するだけですから、
簡単に帳簿の記帳を行えます。


【青色申告】
控除額が大きいけれど煩雑な手続きが必要です。
青色申告を選択する場合は農業を始めてから2ヶ月以内に青色申告承認申請書を税務署に提出しておきましょう。
事前に承認申請をしておかなければ、青色申告をしたくてもできないので注意してください。
青色申告は控除額を受け取れるのが魅力ですが、その申告方法と控除額の種類には実はさらに2つの種類があります。
1つは10万円の特別控除が受けられる確定申告、そしてもう1つは65万円の特別控除が受けられる確定申告です。
控除を受けるにはそれぞれ青色申告をする際に達成しなければならない条件が設けられています。
特別な事情があるというわけではないのなら、多額の控除が受けられる65万円控除のほうを選びましょう。
65万円の特別控除を受けるには、その条件としてまず複式簿記による記帳があります。
10万円控除の単式簿記よりも煩雑ですが、簿記に関する知識を習得すれば、面倒ではあっても決して難しいものではありません。
ほかには、損益計算書と合わせて貸借対照表も添付する必要がありますが、こちらも同様に煩雑なだけです。
これらの書類をきちんと提出さえすれば、65万円の控除を受けられますし、専従者給与や赤字の繰越といった恩恵がありますから、
節税対策を徹底したいのなら優先して取り組むことをおすすめします。


ちなみに、白色申告の場合、「開業したので白色申告にします」などと税務署へ申請する必要がありません。
青色申告の申請をしなければ自動的に白色申告を税務署へ行います。
青色申告のように複式簿記での記帳の必要がないなど、「シンプルで簡単な点が白色申告の最大のメリット」です。
ですが、青色申告のような特別控除はなく、専従者の給料の全額は経費として計上できません。
基本的には赤字を繰り越すこともできません。
なお、青色申告でも複式簿記ではなく簡易簿記の帳簿付けが可能です。
その場合は青色申告の最大のメリットとも言える「65万円の特別控除」は受けられませんが、
10万円の控除と、その他青色申告特有の控除は受けられます。
また、白色申告から青色申告に変更することは可能です。
まず、管轄する税務署に「青色申告承認申請書」を出す必要があります。
青色申告をするための帳簿なども記帳していくことが必要です。
こうした手続きや準備も、あらかじめ確認をしておき、その段階で、
自分の事業の規模や状況と照らし合わせ、どの方法で申告するのが適切なのかの判断をすることが大切です。


では、農家はどちらがお得?

青色申告の方が65万円控除等を活用でき、節税できる可能性があります。
なお、農家さんの確定申告は確定申告ソフトを用意しなくてもパソコンのエクセル機能で十分ですよ。
また「農業簿記検定」という資格もあります。7月と11月に試験がございます。
確定申告は毎年必要な作業ですので、ご興味ある方は挑戦してみてはいかがでしょうか。
弊社の農業スタッフも取得しております。


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